『BUMP OF CHICHKEN』の「メロディーフラッグ」。歌詞の意味や解釈は?込められた想いとは?

ロックバンド

初のメジャーアルバム『Jupiter』の中の曲。

メロディーフラッグは2002年に発売された3枚目のアルバム『jupiter』です。

1、2枚目はインディーズ時代にリリースされたものとなるため、初のメジャーアルバムになります。

『jupiter』は、あの大ブレイクし話題になった『天体観測』が収録されています。

他のシングル曲としては、『ハルジオン』、『ダイヤモンド』などがあり、当時YouTubeなどの動画サイトでフラッシュ動画などが投稿され、かなり話題になりました。

ミュージックビデオもDVDとして販売され『ダイヤモンド』、『天体観測』、『ハルジオン』のシングル曲が収録されています。

『メロディーフラッグ』、『Stage of the ground』、『バイバイサンキュー』のアルバムオリジナル曲やカップリング曲も収録されているため、ファンにとって嬉しい1枚なのではないでしょうか。

さて、そんな『jupiter』の中に収録されている『メロディーフラッグ』ですが、記憶喪失になった友人に送った曲といわれています。歌詞を見ると『思い出して』『なんだっけ』といったフレーズがあり、それを想像することができます。
ですが、今回は筆者なりの解釈でBUMP OF CHICKENの『メロディーフラッグ』をこのように受け取ったので、それを綴らせていただきます。勝手な解釈ですのでご容赦ください(笑)。。。

 

メロディーフラッグの歌詞の意味、解釈は?

疲れたら ちょっとさ そこに座って話そうか
いつだって 僕らは 休む間も無く さまよった

引用元:BUMP OF CHICKEN  作詞:藤原基央 作曲:藤原基央「メロディーフラッグ」

生きていると、本当に疲れます。楽しいことより辛いことのほうが多いんじゃないかと思うほど、一難去って、また一難…といった形で辛いこと・大変なことがのしかかってきます。筆者だけでなく、多くの方が幼少期からの思考の癖や生活環境などの影響もあり、落ち込むこと、大変なこと、辛いことは多く起こります。そんな心情を包み込むかのように、美しいギターのアルペジオから始まり『疲れたら、ちょっとさ…そこに座って話そうか』とギター&ボーカルの藤原基央さんが優しく語りかけてくれるような冒頭となっており、筆者は冒頭からうるうるしてしまいます(笑)。そして、休む間もなく日々が過ぎていきます。現実的なお休みはあるかもしれませんが、生きている限り、「お休み」はありません。

 

目にも止まらない速度で 世界は明日へと向かう
響く鐘の音の様な あのメロディーはなんだっけ

 引用元:BUMP OF CHICKEN  作詞:藤原基央 作曲:藤原基央「メロディーフラッグ」

 

そうです、本当に一日一日が早くて、今こうして執筆している最中にも雲は動くし月は登り、日は沈む…。一秒たりとも休むことなく、動いていますよね。朝起きて、仕事に行き、あっという間に夜になり、帰宅し、また次の日の朝を迎える…。その繰り返しです。その繰り返しをしていくと、一つひとつのことを覚えていることは難しく、何かしら忘れていきますよね。「ものすごく印象に残っている人なんだけど、名前が思い出せない…」、「すごく好きだった場所なのに、あの場所の名前が思い出せない…」そんな経験、誰にでもあるかと思います。

何も無かったかの様に 世界は昨日を消してく
作り笑いで見送った 夢も希望もすり減らした

引用元:BUMP OF CHICKEN  作詞:藤原基央 作曲:藤原基央「メロディーフラッグ」

筆者は社会人になって、より時間が経つのが早くなったと感じました。
例えば衝撃的な出来事があったとしてもそれをかき消すかのように明日が来て、何事もなかったかのように昨日は忘れ去られていく…。そんな中、作り笑いをしてその場をやり過ごすことを覚えている自分にも落胆したし、「人生そんなものか」と思っていた時期もありました。

変わる景色に迷う時 微かな音が目印になる
消える景色のその中に とり残された時
響く鐘の音の様な あのメロディーはなんだっけ
昨日や明日じゃなくて 今を唄った歌

引用元:BUMP OF CHICKEN  作詞:藤原基央 作曲:藤原基央「メロディーフラッグ」

凄まじい勢いで「明日」がきます。「明日」が来たと思っていたら「昨日」になっていたりします。気づけば「過去」に縛られて生きていて物事の判断が「過去」基準になっていたりもして、自分だけが「過去」に取り残されて生きているような感覚になるときがあります。過去だけではなく「未来」のことを考えすぎていて明日のこと、今後のこと、そればかりで頭の中がいっぱいになって、大切な「今」を忘れてしまっっていたりします。

生きてきた分だけ 増えた世界が 作る迷路
その中で僕らは 目印を深く 突き刺した
どのくらい遠く離れたの? いつから独りに慣れたの?風に揺れる旗の様な あのメロディーを思い出して

引用元:BUMP OF CHICKEN  作詞:藤原基央 作曲:藤原基央「メロディーフラッグ」

『生きてきた分だけ 増えた世界が作る迷路』この表現、秀逸過ぎませんか。。?(笑)
『どのくらい遠く離れたの?いつから独りになれたの?』この部分ですが、社会人2・3年目の通勤の満員電車の中でよく聴いていて、泣いていた気がします。満員電車なのに(笑)。「何で、朝早くて眠いのにこんなに人が密集している時間帯にわざわざ電車に乗って嫌な会社に行かなければいけないんだろう」だとか、「みんな人それぞれ価値観が違うから人に合わせるより、結局ひとりが楽、ひとりで居たい」そんな風に思っていた時期もあり、未だにそう思う時もあるのでこのフレーズが心に沁みます。。。

そこで涙をこぼしても 誰も気付かない 何も変わらない
少しでも そばに来れるかい? すぐに手を掴んでやる

引用元:BUMP OF CHICKEN  作詞:藤原基央 作曲:藤原基央「メロディーフラッグ」

これも私の超個人的な解釈になってしまいますが、私はこのフレーズをストレートにそのまま受け取りました。「そう、ここでこっそり泣いても誰も気づいてくれないし、誰も助けてくれない…。泣いたって現実が変わるわけではない。気づいてほしくて泣いているわけじゃないけど…。そばにいきます!そばにいくから、藤くん、助けて…!!!」そんなことを思っていたような…。(笑)※「藤くん」とはギター&ボーカルの藤原基央さんのことです。

全てが形を 変えて 消えても
その耳を 澄ましておくれ
涙目を 凝らしておくれ

引用元:BUMP OF CHICKEN  作詞:藤原基央 作曲:藤原基央「メロディーフラッグ」

ここも大好きな部分です。この部分は記憶喪失になったご友人に心の底から「思い出してほしい」と懇願しているような気がします。筆者的には、このご時世、凄まじく情勢が変わっています。そんな中で、『すべてが変わっても、大事なものはそんなに多くない。どんなにブレても一番大事なものは忘れないで欲しい』そんな風に解釈することもできるかと思います。

僕らは嫌でも明日を迎えて いつかは昨日を忘れる
そして 今 君の手を 掴む為のメロディーフラッグ

引用元:BUMP OF CHICKEN  作詞:藤原基央 作曲:藤原基央「メロディーフラッグ」

そうですね、「今」がどんなに嫌でも時間は1秒たりとも止まることはないし、嫌でも今日が終わって明日になります。そしてどんなに嫌だったり楽しかったりした「今日」もきっといつかは忘れてしまう。。

変わる景色に迷う時 微かな音が確かに響く
消える景色のその中に 消せない旗がある
ここで 今 君の手を 掴む為のメロディーフラッグ
遠い約束の歌 深く刺した旗

引用元:BUMP OF CHICKEN  作詞:藤原基央 作曲:藤原基央「メロディーフラッグ」

今の世界に例えるとコロナ渦であったり、ニュースをみると常に毎日何かしらのことが起きて大変な状況になったりしていますが、そんな状況であっても「消えない旗」として深く刺した旗というのは、どんなに環境や状況が変わっても揺るがない大切なもの、根本、原点、絶対忘れられないもの…。そして過去でも未来でもない、『今』を大切にするということ。。そんな絶対情景が浮かんできます。

気になるメロディーフラッグ のロケ地!場所はどこ…?

さて、そんなメロディーフラッグですが、アルバム『jupiter』のDVD版では、ミュージックビデオにもなっており、現在もYouTubeではMVも配信されています。筆者もMVの場所が気になったので、ロケ地について少し調べてみました。そこは「屏風ヶ浦」(びょうぶがら)だと言われているようです。千葉県銚子市から旭市までの太平洋海岸線に連なる海食崖の景勝地…とのことです。調べてみたら、確かにここなのかもと思う写真でした。このロケ地を4人で歩く部分も好きだし、この曲のタイトルにある「フラッグ」つまり「旗」を地面に突き刺す部分も印象的ですし、海や宇宙の映像もありとても自然を感じさせるMVになっているかと思います。

まとめ&考察

いかがだったでしょうか。筆者は本当にこの曲が好きで、筆者なんかの語彙力・文章力のなさでは陳腐すぎて何も伝わらないし書いてて「こんなことが書きたいんじゃない!!」って投げやりになってしまいましたが、少しでも伝わってますでしょうか。。(笑)

この『jupiter』のアルバムが出たのは2002年。現在は2021年なので19年前に発売された曲です。BUMP OF CHICKENのメンバーは2021年時点で42歳なので、当時は23歳ということです。23歳。20代前半でここまでの歌詞・メロディ・クオリティの楽曲を奏でられているバンドは、筆者はこのバンド以外知らないかもしれません。他にも才能あるアーティストは沢山いらっしゃっいますが、筆者の中でここまで自分の心に響き、刺さり、心揺さぶられる音楽を届けてくれるバンドは、BUMP OF CHICKENだけです。

私の中の人生の節目節目(節目と言っても私の頭の中で大騒ぎしているだけで一般的な大ごとではありません笑)でお世話になっている曲です。何かと「あー!もうだめだ!!メロディーフラッグが聴きたい。あの歌詞!あのアルペジオ!!とりあえずこんな状況だからこそメロディーフラッグ!!!」という感じ時に事あるごとにこの曲をすがるように聴いていたりします。これからもお世話になるであろうメロディーフラッグ。景色は変わり、そして消えていくかもしれないし、私の中での捉え方も変わっていくかもしれない。それでも「疲れたらちょっと休憩してさ。振り回されちゃうけどさ、過去でもなく未来でもなく今を生きようね」、と言うような感じで優しく、強く語り続けてくれる曲なんじゃないかなあと思います。

そんなこんなで、筆者もなかなか納得のいかない終わり方ですが、BUMPの曲は文字に表せるものではなく心で感じるものだから仕方ないんです!!!(爆)なんて言ったらどうしようもないですが文章に表すのが難しかった。。(笑)でもなんだかんだで書けて良かったと思います。ここまでご一読頂きまして、ありがとうございました。

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